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最低賃金について解説します②

最低賃金のことがよく分からないと言う方の為の最低賃金についての解説第二弾になります。

 

最低賃金を上回っているか確認するには?

 

時給や日給の人であれば、最低賃金より高いか低いかはすぐに分かります。

では、月給制の人はどうやって計算すればよいのでしょうか?

 

最低賃金の計算の対象となる賃金ですが、

以下の賃金は最低賃金の計算に含まれませんのでご注意下さい。

残業手当、深夜業務手当、休日手当、臨時に支払われた給料(例えば業績が良かった時の祝金)、賞与、通勤手当、精皆勤手当、家族手当

 

計算方法ですが、

①まずは1か月の平均所定労働時間を計算します。

 

1か月の平均所定労働時間=(365-年間所定休日日数)×1日の所定労働時間÷12

 

365は、閏年は366に変わります。今年度は366ですので要注意です。

年間所定休日とは、就業規則などで決められている休日です。

例えば土曜日、日曜日、祝日、正月休み、お盆休みなどといったものです。

1日の所定は、就業規則や労働契約で決められた労働時間です。ほとんどの場合は8時間です。

 

②(1か月の基本給+手当)÷1か月の平均所定労働時間=1時間あたりの賃金

 

この、1時間あたりの賃金を最低賃金と比較します。

高ければ問題ないですが、低い場合は改善しないといけません。

何年も前から月給の金額が変わっていないとうい場合は、毎年この時期に計算して、最低賃金よりも低くなっていないか確認する必要があるでしょう。

 

具体的事例

 

上記の計算式を分かりやすくするために、実例を挙げてみます。

 

勤務先:愛知県の企業

年間所定休日日数120日 1日の所定労働時間8時間

基本給200,000円 通勤手当10,000円 残業手当30,000円 役職手当20,000円

という人がいるとします。

こちらの人は最低賃金を上回っているでしょうか?

 

①まずは1か月の平均所定労働時間を計算します。

(366-120)×8÷12=164 ※端数は切り捨てます

 

②1時間あたりの賃金を求めます。

通勤手当と残業手当は計算式には含めません。

(200,000+20,000)÷164=1,341円

 

1,341円>926円(令和元年の愛知県の最低賃金)

よってこちらの人は、最低賃金を上回っており問題ありません。

 

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