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8月の全国百貨店とスーパーの売上高が発表されました

2019年8月の全国百貨店とスーパーの売上高が発表されました。

百貨店は前年比2.3%増と5か月ぶりにプラスに転じたのに対し、スーパーは0.3%減と明暗を分けました。

 

地域差はあったけど百貨店は好調

 

百貨店は、気温が上昇し衣料品など盛夏商品が好調に推移したことや、好調が続く輸入時計やラグジュアリーブランドなどの高額品が8月には更に大幅に売上が増加したことがプラス要素になりました。また、前年より土日祝日が2日多かったのも売上増に寄与しました。

 

8月の大きなトピックスは美術・宝飾・貴金属等の売上が前年比23.8%増と驚異的に上昇したことです。

要因は、消費税増税前の駆け込み需要にあると考えられます。2014年に消費税は5%から8%に引上げられました。その時の駆け込み需要の勢いに比べ、今回は税率が2%アップということもあり盛り上がりに欠ける感じがしておりましたが、やはり高額品になると2%の違いは大きく、大幅な上昇になったのでしょう。

 

一方、伸び続けていたインバウンドの売上に陰りが見えてきたのは不安材料でしょう。

売上は0.7%減と7か月ぶりのマイナスでした。

一番の要因は日韓関係の悪化による訪日客の減少で、前月より購買客数が3.4%少なくなりました。

この傾向はしばらく続くように思われるので、早目に対策を取らなければなりません。

 

地域別で見ると、北海道から中部地方までの東日本は好調でした。対して、近畿、中国、九州は大きく売上を落としています。

8月は、東日本は気温が高かったのですが、西日本は降水量が多く日照時間が短かったこと、また近畿や九州は韓国人観光客の減少したことが影響しました。

 

スーパーは苦戦が続いている

 

全国スーパー売上高は、既存店ベースで前年比0.3%減と5か月連続で前年マイナスになりました。

月後半に雨が続いたことや、台風の影響など気象条件が響きました。百貨店と違い、増税前の駆け込み需要は家電など限定的であったし、衣料品も振るわず食料品の不振をカバーすることが出来ませんでした。

スーパーは軽減税率が適用される品目が多いため増税の影響は少ないかと思われがちですが、景気も好調とは言い難く、10月以降は節約志向が強くなるかもしれません。安易な取組のままですと、更に厳しい商戦が続きかねません。

 

 

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